会社を辞めたい人は、在籍したままお休みを取りましょう(人事社員より)

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会社を辞めたい、でもその前に一言

今こちらの記事を読まれている方は、会社を辞めたい、または辞めようかと考えているのではないでしょうか。

「会社を辞める」ことは自分自身のキャリアを選ぶと言う意味で至極まっとうな選択です。会社を辞める事は、決して自分の人生を否定するものではありません。会社のための人生ではなく自分の人生は自分のものと言う決意を表すことができます。

ただ、本当に今このタイミングで会社辞めることを判断して良いのでしょうか。もしかしたら会社は今すぐやめなくても、ゆっくりと考える時間を確保することができる可能性があります。

会社を辞める事は、キャリアの選択肢と言う観点から問題はありませんが、今の現状から抜け出したい、逃げ出したいと言う思いで会社を辞めるのであれば、まず仕事から物理的に離れる期間を設けましょう。

次の転職先が決まらないと不安!と思う方も、ぜひこちらの説明をしっかりと一読いただき、自分にとってより良い選択肢があることを、あらかじめ知っておいてもらえると嬉しいです。(人事社員より)

会社を辞めたい、なら有休を消化しましょう

会社を辞めたい!と思い立って、すぐに退職届に手を出してしまうのはちょっと待ってください。そもそも辞めたいと思っている理由が何かしっかりと考える時間を設けましょう。もしかしたら、何か会社の中で「辞めたい理由」が明確にあるかもしれません。それを解決できるのであれば、ひょっとしたらあなたは今すぐ辞めなくても良いかもしれません。

いずれにしても、日々の仕事からいちど離れてしっかりと冷静に考える時間を設ける必要があります。そのためにも有給休暇の制度をしっかりと活用しましょう。この有給休暇は、日本で会社員として働いている人にとっての権利であり、基本的には自分の好きなタイミングで取得することができます。入社半年以上経っている方は、有給が最低でも10日、毎年付与されているはずです。

この記事を見ている今日、今すぐに有給を取得できないかもしれませんが、明日以降有給を取得できるようにあらかじめ上司に伝えておきましょう。どうせ会社を辞めることが可能性としてあるなら、5日ぐらいまとめて取りましょう(これで9連休は確実ですね)。業務調整は上司の仕事ですので、今日1日で最低限の引継ぎや申し送りをしておくことで明日の準備を進めましょう。

会社を辞めたい、なら私傷病休業も使いましょう

もう会社を辞めたい、精神的に難しい、と言うことであれば会社の休業制度も活用することを検討してみてはいかがでしょうか。通常の会社であれば私傷病休業の制度が定められています。これは私傷病=物理的なケガと思いがちですが、精神的な病もこの私傷病に含まれています。

基本的に有給休暇取得期間で、いちど主治医の診断をしてもらう必要があります。ここでもし、何かの精神的な病を抱えていると言う診断がされたならば、会社にしっかりと診断書のコピーとともに休業を申請しましょう。もし自宅からと言うことであれば、上司や人事部門へメール上にコピーを添付して送信しておくことで、制度上は私傷病休暇に入ることができます。

休業期間は基本的に無給となるため、金銭面での不安はありますが、この休暇期間の中で、自分自身の悩みや不安をしっかりと理解する期間として割り切りましょう。

※注意事項として、基本給が入らない無給状態となりますが、社会保険料等は毎月発生するため赤字給与となります。会社に振り込みが求められるケースもありますので、予めご留意ください。

会社を辞めたい、なら失業保険受給も考えましょう

会社の制度によっては、休職期間がある一定以上経過してしまうと、そのまま退職扱いとなるケースがあります。

もし万が一、退職扱いになってしまった場合は、勤務していた期間によっては失業保険の受給対象となります。失業保険の支給期間や金額は、人によって異なりますので、こちらについては居住地区のハローワークなどに相談してみてください。いずれにしても、当面の生活費はこちらでまかなうことになります。

転職活動はそれなりに負荷がかかるので、完全に心身が回復するまではできるだけ長期療養をお勧めします。そのためにもこのように権利として有している失業保険の受給は手続きがめんどくさいとはいえ、しっかりと実施することを強くオススメします。これにより数十万円ほど受給できる金額が変わってくるので、次の転職に向けた資金として有効活用しましょう。

十分な休息を得たら復職もありです

会社を辞めたい、退職したい、と思っているあなたもこのように改めてゆっくりと自分を見つめ直す時間を設けることで、今の会社でまだ何を成し遂げたいか、どんなことを吸収していきたいのか、少しでも形になったと思います。

日々の業務に忙殺されて、なかなか冷静に考えられない場合も多くあります。私も実際にそうでしたが、有給休暇や、長期休暇などを取得することで自分の価値観を改めて見つめ直し、会社でまだ何を成し遂げたいかを整理しました。

いっときの感情で会社を辞めたい、と思った場合でもこのように会社の制度を利用して、休むことは可能なのでしっかりと有効活用しましょう。最終的に、それでも会社を辞めたい、辞める、という結論になったのであれば、それはそれで次に向けて頭の整理ができているはずです。

以上、グッドラック

この記事を書いた人

都内から地方移住した「のはら家夫婦」です。夫はアメリカでMBAを取得し、妻は人事畑の出身です。元々は国内外含め大の旅行好きですが、コロナの影響もあり最近は自宅生活を充実させることに必死です。夫婦で今までできなかった様々なこと(趣味、副業、資産形成、暮らしのアップデートなど)にチャレンジします!私たちだけではなく皆さんのタメになる情報も提供していきます!よければSNSフォローしてください!

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